出水・天草ロマンシャトルバス

出水と天草をつなぐ「出水・天草ロマンシャトルバス」。旅の始まりの地である出水には、実は日本一がたくさんあります。自然が豊富でどこか懐かしく、深い歴史を感じさせる出水の見どころをご紹介します。

ロマンシャトルバスの出発点「出水駅西口バス停」

「出水駅西口バス停」

「出水駅」は九州新幹線と肥薩おれんじ鉄道の列車が停車する鹿児島北西部の拠点となる駅。シャトルバスの乗り場は駅の西口を出てすぐ目の前にあります。⻑島町・蔵之元港まで約65分の旅に出発です!

「出水駅西口バス停」

シャトルバスは1日6往復の運行で、料金は大人1050円、小人530円。バスの終点となる蔵之元港からは天草市の牛深港行き三和フェリー(30分)が出ているので、天草へのアクセスにも便利です。

「出水駅西口バス停」

バスは出水から西に向かって進み、東シナ海の海岸線沿いへ。雄大な景色が次々と現れるため、時間があっという間に過ぎていきます。橋を通って海峡を渡るため、運がよければ黒之瀬戸の渦潮も見られるかもしれません。

「出水駅西口バス停」

観光だけでなく、地元の人も日常的に利用している出水・天草ロマンシャトルバス。ここに暮らす人の日常に触れられるのも魅力の一つです。出水、長島の自然の中を走る癒やしの旅に出かけてみてはいかがでしょうか。

【出水駅構内観光案内所(飛来里総合観光ステーション)】

本場のうまさを体感「出水酒造」

「出水酒造」

「出水酒造」では、鹿児島県の特産品である芋焼酎の工場見学ができます。見学コースでは実際の製造現場が見られるだけでなく、出水酒造のスタッフの方が各工程を分かりやすく説明してくれます。見学後にはうれしい試飲も。

「出水酒造」

蒸し米に種麹を振る製麹や、焼酎を取り出す蒸留も見応えがありましたが、特に圧巻だったのは仕込みの光景。工場内には約80個の大きな信楽焼のかめ壷がズラリ! 通路には原寸大のかめ壷があり、実際に触ったり、覗いたりできました。

「出水酒造」

工場見学の後はおすすめの芋焼酎4種類を試飲。出水のキレイな水で造られた焼酎は口当たりがよいのが特徴だとか。私のお気に入りは、木樽で造られた「赤鶴」。まろやかな味わいで香りも良く、ついつい飲み過ぎてしまいました。

「出水酒造」

売店コーナーでは様々な種類の焼酎を購入することができます。旅先で気に入ったお酒をおうちでも楽しめるのはまた格別ですね。工場内には伝統工芸品「薩摩焼」のギャラリーも。鹿児島の醍醐味をたっぷり堪能できて大満足でした!

【出水酒造株式会社】

  • 住所/鹿児島県出水市文化町358
  • アクセス/
    • ・「出水IC」から車で約3分
    • ・「今村西」バス停から徒歩約20分
  • TEL/0996-79-3671
  • 見学受付時間/10:00~16:00
  • 定休日/無休
  • WEBサイト/https://www.izumi-syuzou.co.jp/

ツルと自然を学ぶ「出水市ツル博物館クレインパークいずみ」

「出水市ツル博物館クレインパークいずみ」

日本一のツルの渡来地である出水市。渡来数は毎年1万羽以上になります。ツルをイメージしたという建物が特徴的な「クレインパークいずみ」は、日本で唯一のツルの博物館です。ツルのはく製や立体地図、工芸品まで、幅広い展示物でツルと出水の自然を学ぶことができ、広い公園は散策にはもってこいです。

「出水市ツル博物館クレインパークいずみ」

また、市内にあるツルの渡来地は、国の「天然記念物」に指定されているほか、令和3年11月には、「ラムサール条約」にも登録されました。

「出水市ツル博物館クレインパークいずみ」

花公園では17000本を超える花や木が植えられていて、四季折々の風景が楽しめます。この日は薔薇の花がお日様の光をたっぷり浴びて咲き誇っていました。広場には遊具やツリーハウスがあり、子どもたちの無邪気な声が響きます。

「出水市ツル博物館クレインパークいずみ」

ツリーハウスに上がるとベンチが置いてあり、木陰で休憩できるようになっていました。なんだか秘密基地のようでわくわくします。階段を下りる途中で写真をパシャリ。澄んだ空気に木漏れ日が輝き、素敵な瞬間を撮ることができました。

【出水市ツル博物館 クレインパークいずみ】

  • 住所/鹿児島県出水市文化町1000
  • アクセス/
    • ・「出水IC」から車で約5分
    • ・「八幡神社東」バス停から徒歩約25分
  • TEL/0996-63-8915
  • 開館時間/9:00〜17:00
  • 休館日/4~10月:月曜定休、11~3月:無休
  • WEBサイト/https://www.city.kagoshima-izumi.lg.jp/cranepark/

大願成就の鈴に祈願「箱﨑八幡神社」

「箱﨑八幡神社」

「箱﨑八幡神社」にやってきました。境内の入り口には向かい合った狛犬ならぬ、2羽の巨大なツルの像が!「向かい合う鶴」で「合鶴(ごうかく)」、つまり「合格」となるため、受験生の参拝者も多いそうです。

「箱﨑八幡神社」

神門にはドーンと大鈴が待ち構えていました。直径3.4メートル、重さはなんと5トンもあり、日本一の大きさだそうです。鈴の形をした「なせばなる通り門」もあります。狭くて苦労しましたが、どうにか通り抜けることができました。

「箱﨑八幡神社」

「箱﨑八幡神社」は古くから商工業の祖神として崇められ、文化・学芸、家内安全、安産、交通安全を祈願する人が多く訪れているそうです。「成せば成(鳴)る」。頑張る気持ちを力強く後押ししてくれます。

「箱﨑八幡神社」

境内では直径2ミリの「日本一小さい鈴」も見ることができます。出水・天草ロマンシャトルバスの「八幡神社東」停留所から近く、アクセスしやすいスポットなので、出水に訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてくださいね。

【箱﨑八幡神社】

江戸時代へタイムスリップ「出水麓武家屋敷群」

「出水麓武家屋敷群」

日本最大級の武家屋敷群である「出水麓武家屋敷群」。「麓(ふもと)」とは、武家集落のことで、町には江戸時代の面影を残す約150戸の武家屋敷が立ち並びます。今回は、公開武家屋敷の「竹添邸」と「税所邸」に行ってみることにしました。

「出水麓武家屋敷群」

最初に、「曖(あつかい)」と呼ばれる麓の上級武士の屋敷「竹添邸」を訪れました。中には、囲炉裏が備わった広間があったり、刀を置いている座敷があったりと、まるで武士の時代にタイムスリップしたようです。

「出水麓武家屋敷群」

次に訪れたのは、同じく上級武士の邸宅「税所邸」です。門の横には立派な紅葉の木が。屋敷内には隠し部屋や、危険を感じたとき家族を逃がすための抜け道など、当時を偲ばせるものも残っていました。

「出水麓武家屋敷群」

「出水麓武家屋敷群」では、屋敷見学のほか、出水麓歴史館で展示を見たり、観光牛車(土日祝日のみ運行)に乗ってのんびりと観光したり、着物で町を歩くこともできます。往時の面影に思いを馳せながらこの町を散策してみてはいかがでしょう。

【出水麓武家屋敷群】

  • 住所/鹿児島県出水市麓町10(出水麓歴史館)
  • アクセス/
    • ・南九州西回り自動車道「出水IC」から車で約10分
    • ・「出水駅」バス停から徒歩約25分
  • TEL/0996-68-1390(出水麓歴史館)
  • 営業時間/9:00~17:00(入館は16:30まで)
  • 定休日/無休
  • 入館料/一般510円、小中学生300円(出水麓歴史館、公開武家屋敷「竹添邸」「税所邸」共通入館証)
  • WEBサイト/https://www.izumi-navi.jp/
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